興信所とは？探偵事務所との違いをわかりやすく解説

• 「興信所ってなに？」
• 「探偵事務所との違いは？」 

浮気調査や身辺調査などを請け負っている、興信所や探偵事務所。

それぞれの存在自体は知っていても、違いについて知っている方は少なくないでしょう。

自分が抱えている悩みをどちらに相談するべきか迷う方も多いはずです。 

結論、現在は興信所と探偵事務所に大きな違いはありません。

どちらも「探偵業法(※1)」に則って調査を行っていますし、分類も同じ「探偵業（※2）」です。

しかし実は、歴史的な背景においては違いがみられるのです。 

そこで今回は、興信所と探偵事務所の違いをくわしく紹介します。

この記事を読めば、興信所と探偵事務所の違いや、興信所についてよくある質問を把握することができます。

興信所と探偵事務所のどちらに依頼するべきか迷っている方は、ぜひ参考にしてください 

興信所とは

興信所は、浮気調査や身辺調査などを行う機関です。

元々は個人や企業の信用調査を中心に行っていましたが、現在は浮気調査や結婚調査にも広く対応するようになりました。 

日本初の興信所は、1892年（明治25年）に設立された「商業興信所」と言われています。

当時、日本銀行大阪支店の支店長を務めていた「外山脩造」により設立されました。 

「商業興信所」という名前から分かる通り、商業や融資をする際の信用調査を行う機関であり、調査対象も法人に限定されていました。

当時は、企業や法人の調査は「興信所」、個人への浮気調査や身辺調査は「探偵事務所」のように、棲み分けが行われていたのです。 

しかし、1945年（昭和20年）以降の社会の変化により、興信所は現在のような形へと移り変わっていきました。

現在の興信所の業務領域は、探偵事務所とほぼ変わりません。

現在、興信所で請け負っている依頼はつぎのとおり。

興信所によって異なる場合はありますが、信用調査だけでなく幅広く請け負っているケースが多いです。

個人で調査をするのはリスクがあるため、悩みがある場合は相談しましょう。 

なお、興信所を選ぶときは、つぎのポイントをチェックしましょう。

• 基本情報
• 調査力
• 口コミ・評判
• プラン内容
• 費用

中でも、公式ホームページに掲載されている基本情報の確認は重要です。

所在地・電話暗号・探偵業の届出の有無・代表者氏名は最低限確認しましょう。 

無料相談を利用したときに、ていねいに対応してくれるかも興信所を選ぶときのポイントです。

抱えている悩みを解決するためにも、慎重に選びましょう。

興信所と探偵事務所の違いは何？

現在、興信所と探偵事務所の業務内容に大きな違いはありません。

法律上でも同じ業種に分類されています。

しかし、それはあくまでも現在の話です。

そもそも興信所と探偵事務所は対象としている顧客の種類が異なっていました。 

興信所が「対企業」なのに対し、探偵は「対個人」でした。

また、探偵のルーツは江戸時代の同心や岡っ引きです。

1887年（明治20年）ごろまでは、警察官も「探偵」と呼ばれていたと言われています。 

なお、かつては調査方法や調査内容にも違いがあったのです。

対象者に身分を明かして調査するのが「興信所」、対象者に身分を明かさずに調査するのが「探偵事務所」のように、身分を明かすかどうかによる区別がされていました。 

興信所が聞き込み調査をベースとしていたのに対し、探偵事務所は現場調査がメインでした。

現在はほとんど変わりませんが、昔は調査方法に大きな差があったことも覚えておきましょう。 

「興信所＝格式高い」というブランドイメージから、「興信所」と名乗っている事業者がいるのも事実です。

「興信所」と書かれていると「老舗」と思う方も多いですが、必ずしもそうではありません。

名称のイメージだけで選ばず、プラン内容や口コミ・評判などをチェックして選びましょう。

興信所や探偵事務所で調査できる内容と費用は？

興信所や探偵事務所で調査できる内容は、浮気調査・身辺調査・人探しなど多岐にわたります。

興信所と探偵事務所で請け負っている内容に大きな差は見られません。 

興信所や探偵事務所への依頼として一番多いのは「浮気調査」です。

興信所や探偵事務所へ依頼すれば、浮気相手の人物像・住所・職業・職場などを調べてもらえます。

パートナーと浮気相手の肉体関係を証明する、確かな証拠もゲットできるでしょう。 

慰謝料請求や離婚を考えている場合、パートナーの浮気を証明できる決定的な証拠が必要です。

有利な立場になるためにも、パートナーの浮気を疑っている場合は、早めに興信所や探偵事務所に相談しましょう。 

また、身辺調査の依頼も多く見られます。

身辺調査は、対象者の素行だけでなく、人生の経歴・交友関係・結婚歴・周りからの評価などを調べる調査です。

対象者のあらゆる情報を知ることができるため、交際中のパートナーについて知りたい方におすすめです。 

興信所や探偵事務所に調査を依頼した場合の流れは以下の通りです。

調査終了後、1週間程度で報告書を受け取ることができます。

必要であれば、弁護士の紹介も受けられるため、悩みを抱えているなら今すぐにでも相談するのがおすすめです。 

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なお、興信所や探偵事務所に依頼した場合の料金相場は以下の通りです。

	興信所	探偵事務所
浮気調査	3万円～100万円	10万円～100万円
身辺調査	40万円～80万円	40万円～80万円
人探し	5万円～50万円	5万円～50万円
素行調査	30万円～90万円	30万円～90万円
信用調査	5万円～15万円	5万円～15万円
結婚調査	20万円〜40万円	25万円〜40万円
盗聴器発見	5万円～6万円（20㎡あたり）	5万円～6万円（20㎡あたり）

費用用相場は、プラン内容や調査の難易度によって異なります。

浮気調査の場合、尾行だけでなく浮気の決定的な証拠を押さえる必要があります。

そのため、他の調査に比べてやや高めに設定されていることが多いです。

興信所は違法？尾行はストーカーにならないの？

結論、興信所は違法ではありません。

公安委員会に探偵業の届け出をしている興信所は、対象者の許可なしに調査をしても違法にならないとされています。 

興信所の尾行調査も違法行為ではありません。

「尾行はストーカーと一緒では？」と思っている方も多いでしょう。

しかし、興信所の尾行は「探偵業法」という法律で認められている立派な仕事です。 

そもそもストーカーは、「恋愛感情や好意の感情が満たされなかった者が怨恨の感情から付きまといをする行為」を指します。

興信所の場合はあくまでも仕事であり、ストーカーの定義からは外れます。 

ストーカーによるストーカー行為に加担する住所特定の請負はＮＧですが、尾行調査自体は法律によって認められています。

戸建て住宅であれば、配偶者の指示がある場合に限り、自宅の敷地内に入っての調査も合法とされています。 

そのほか、興信所が行っても違法にならない調査方法は以下の通りです。

• 公の場所での写真撮影
• 興信所名や調査員個人名を出した聞き込み
• 名乗らずに行う聞き込み
• 自宅や本人名義の車への盗聴器の設置 

興信所に依頼したからといって、依頼者がプライバシー侵害で訴えられる心配はありません。

パートナーの浮気や不倫が疑わしい場合は、早めに相談するのがおすすめです。

浮気調査を頼む場合、興信所と探偵どちらがおすすめ？

興信所、探偵事務所ともに浮気調査に対応しており、どちらに依頼しても大きな違いは見られません。 

かつて興信所は、企業の経済状況を調べる信用調査をメインとしていました。

そのため、企業調査を行う場合は興信所のほうが向いていると言えます。

しかし、浮気調査は「個人」の調査です。

どちらも経験豊富な調査員が対応してくれるため、結果に差が出る可能性は低いでしょう。 

興信所と探偵事務所のどちらに依頼するか迷った場合は、プラン内容や料金相場を比較して選ぶのがおすすめです。

調査内容や料金体系の分かりやすさをチェックし、目的に合った興信所・探偵事務所を選びましょう。 

なお、実際に探偵事務所で無料相談を受けてから選ぶのも一つの方法です。

最近は、多くの探偵事務所が無料相談の機会を設けています。

相談時の調査員の姿勢から、信頼できる探偵事務所かどうか見極めるのがおすすめです。 

自分に合った探偵事務所を簡単に見つけることができる、「全日本優良探偵業協会」のような、合い見積もりサービスも登場しています。

どこに依頼したらいいか迷っている場合は、合い見積もりサービスを利用するのもよいでしょう。

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興信所に関するよくある質問

興信所や探偵に関するよくある質問を解説します。 

興信所の調査はどこまでわかりますか？浮気調査や身辺調査をお願いできますか？

興信所では、浮気調査や身辺調査などさまざまな調査の依頼を受け付けています。

興信所に依頼すれば、対象者の名前・住所・職場・在学中の学校などを知ることができます。

対象者がマンションに住んでいる場合は部屋番号まで調査できるため、パートナーの浮気相手の身元調査として有効です。

また、名前や住所などの基本情報だけでなく、対象者の交友関係・人当たり・普段の行い・性格などの調査も可能です。

対象者のあらゆる情報を手に入れられるため、結婚前に婚約者の身元を確認したい方にもおすすめです。

興信所を利用していることは相手にバレませんか？

結論、興信所を利用していることが相手にバレる可能性は極めて低いです。

興信所で預かった資料や情報は厳重に管理されます。

外部に情報が漏れることはありません。経験豊富な調査員が「つかず離れず」の尾行を行うため、尾行調査でバレることもないでしょう。 

興信所を利用していることが相手にバレるケースとして多いのは、依頼者の行動・言動の不自然さです。

いつもと態度が違えば、パートナーが怪しむのは当然のこと、パートナーに不審に思われないようにするためにも、普段通りの言動・行動を心がけましょう。

参考文献・サイト

1. 探偵業の業務の適正化に関する法律（平成十八年法律第六十号）
2. 探偵業について(警察庁)